投資信託と配当課税

 

投資信託が受け取る配当は課税されるのか?

 我々個人投資家が個別株を買い、配当を受け取ると源泉徴収が行われ、税金分が差し引かれた金額が支払われます。

 これが株式を保有している投資信託が配当を受け取る場合はどうなるのでしょうか?

 結論から言うと、投資信託が配当を受け取った時点では基本的に回答は行われません。

 投資信託を売却したり、分配金を受け取った時に利益が出ていると税金がかかってくるわけですが、投資信託が配当を受け取ったり、株を売却して利益が出た時点で課税していると、個人投資家が利益確定した時点でまた課税が行われるとなると二重課税になってしまいます。

 そこで、投資信託内部で収益が発生していてもその時点では課税はないというわけです。

 そして、投資信託の中には分配金を出さずに運用を続けているところがあります。このような投資信託の場合、投資家が売却でもしない限りは、課税時期を先延ばししていることになります。

 課税時期を先延ばしにしても、売却すればいつかは税金がかかってくるのですが、同じ税率ならば、課税時期を先延ばしにしてそれまで税金を払わずに運用したほうが有利です。

 証券優遇税制がいよいよと終わろうとしているわけですが、そうなると配当の課税が10%から20%になります。

 このような状況にあって、課税時期を先延ばしにできる投資信託の良さを再確認しています。特にREITは分配金が多い分税率アップの影響を受け易いわけですが、REITのインデックスファンドでは分配金を出さずに運用しているものもあり、証券優遇税制が終わるとなれば、REITへの投資手段としての相対的地位は確実に上がると思います。