サムライ債はお得? 為替リスクはないけれど・・・

為替リスクなしで好金利のサムライ債だが・・・

 今月、日興コーディアル証券がまたサムライ債を売り出していました。先月は、シティグループのサムライ債を売り出していました。

 サムライ債とは、外国や外国企業が円建てで発行する外国債券のことです。金利は一見すると好金利に見え(シティグループは2.66%)、しかも、円建てなので為替リスクがなく、満期まで保有していれば、元本が少なくなることはありません。

 ちなみにシティのサムライ債は、人気を呼び、わずか4日で完売してしまったようです。

 外国企業にとっては、円は金利が低いのでサムライ債により低金利により資金調達できますし、日本の投資家から見れば、日本企業が発行する社債より好金利の債券を購入できるということでWinwinに見えますが、実際の所どうなんでしょうか?
 
 シティグループの場合で見ると、サブプライム後にどんどんと株価が下がっていることからわかるように、将来を危ぶまれています。社債は満期まで保有すれば元本が少なくなることはありませんが、倒産してしまえば、紙くずになるリスクはあります

 2.66%という金利が、現在のシティの状況を見ると、果たして適正なものなんでしょうか?私には、日本の投資家がバカにされているようにも思えるんですが・・・ シティグループのサムライ債に限らず、好金利で、為替リスクがないからといって、飛びつくのはどうかと思います。

 
 ちなみに、シティグループに関して言うと、私はサムライ債を買うのであれば、株を購入したいと思います。倒産してしまえば、紙くずですが、それは社債を購入していたところで同じこと。同じ倒産のリスクにさらされるならば、大きく資産を増やせる可能性がある株を買いたいと思っています。そちらのほうがサムライ債を購入するよりリスクに見合ったリターンがあると思うのです。


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