産業廃棄物収集運搬業許可が必要な場合

　他者が排出する産業廃棄物の収集と運搬を請け負う事業を行う場合に原則、産業廃棄物収集運搬業許可が必要となります。

　産廃の収集運搬を請け負う場合に必要な許可ですので、自社で排出した産業廃棄物を自社で運搬するような場合は許可は必要有りません。

　なお、建設現場の場合は、元請業者が産業廃棄物の排出者となりますので、下請業者が現場から排出された産業廃棄物を運搬する場合は、産廃収集運搬業許可が必要となります。

　産業廃棄物収集運搬業許可は以下の４種類があります。

１，産業廃棄物収集運搬業許可（積替え・保管なし）
２，産業廃棄物収集運搬業許可（積替え・保管あり）
３，特別管理産業廃棄物収集運搬業許可（積替え・保管なし）
４，特別管理産業廃棄物収集運搬業許可（積替え・保管あり）

　産業廃棄物（特別管理産業廃棄物を除く）の収集運搬を行う場合は、産業廃棄物収集運搬業許可が必要となり、特別管理産業廃棄物の収集運搬を行う場合は、特別管理産業廃棄物収集運搬業許可が必要となります。

　排出場所から処分場に向かうまでの間に、いったん廃棄物をおろし、後でまとめて処分場に持って行くような場合は、積替え・保管ありの許可が必要となります。

　産業廃棄物収集運搬業許可は、産業廃棄物を積み込む場所（排出場所）と産業廃棄物をおろす場所（運搬先や積替え保管場所）を管轄する都道府県の知事の許可を受ける必要があります。

　積込みや荷下ろしの場所が保健所政令市（保健所設置市）にある場合は、そこの市長の許可を受ける必要があります。ちなみに新潟県の場合は、新潟市が保健所政令市となっています。

　通過するだけの都道府県や市については許可を取る必要はありません。例えば、宮城県で排出された産業廃棄物を山形県を通って新潟県内に運ぶ場合は、通過するだけの山形では許可は必要なく、宮城と新潟の許可だけを取ればよいということになります。

ケース別　どこの許可が必要なのか？
※積込み場所と荷下ろし場所が入れ替わった場合も同じです。

・積込み場所が新潟市以外の新潟県内、荷下ろし場所が新潟市以外の新潟県県内
新潟県知事の許可が必要

・積込み場所が新潟市内、荷下ろし場所が新潟市内
新潟市長の許可が必要

・積込み場所が新潟市以外の新潟県内、荷下ろし場所が新潟市内
新潟県知事の許可が必要

・積込み場所が新潟市以外の新潟県内、荷下ろし場所が他の都道府県内
新潟県知事の許可と他の都道府県知事の許可が必要

・積込み場所が新潟市、荷下ろし場所が他の都道府県内
新潟市長の許可と他の都道府県知事の許可が必要

・積込み場所が新潟市を含む新潟県全域、荷下ろし場所が他の都道府県内
新潟県知事の許可と他の都道府県知事の許可が必要

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