期間の定めのある労働契約

１、使用者は、契約期間を決めた労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することはできません。


２、使用者は、契約期間を決めた労働契約について、その労働契約により労働者を使用する目的に照らし、必要以上に短い期間を定め、その労働契約を反復して更新することのないよう配慮しなければいけません。

　実態は、長期雇用なのに、表面上は、２ヶ月や３ヶ月という短期の雇用契約が繰り返されているというようなケースが存在しています。雇用契約の更新が繰り返されていれば、問題は表面化しないでしょうが、あるとき更新されないと言われてしまえば、どうなるでしょう？実態は解雇なのに、表面上は期間満了による雇用契約終了ということになっています。短期間の労働契約の更新を繰り返す労働者は、不安定な立場におかれています。このような労働者が安定して働くことが出来ることを目指すきまりです。

　もともと、契約更新が３回を超えたり、雇用期間が通算１年を超えたりした場合に本人が希望すれば、正社員への優先的な応募の機会を与えなければならないという内容だったものが、経済界の反発により、必要以上に短期の労働契約を反復更新することがないよう配慮しなければならないという内容に素案が変更されてしまったようです。