借金を誰か一人に任せることはできるのか？
今回取り扱う事例
Ａさん 男性
Ｂさん Ａさんの妻
Ｃさん Ａさんの長男
Ｄさん Ａさんの次男
Ａさんが亡くなり、Ｂさん、Ｃさん、Ｄさんの間でＡさんの遺産をどう分けるか話し合った結果、Ｃさんが家を継ぎ、Ｂさんの面倒を見ていく代わりにＡさんの残した財産をすべて相続しようということでまとまりました。
ところが、Ａさんには預貯金や家の他に、借金もありました。Ｄさんとしては自分は財産をもらわないのだから借金も当然Ｃさんが相続すべきだと思っていますし、Ｃさん自身もそう考えているのですが、果たして借金を誰か一人に任せるということはできるのでしょうか？
Ａさん 男性
Ｂさん Ａさんの妻
Ｃさん Ａさんの長男
Ｄさん Ａさんの次男
Ａさんが亡くなり、Ｂさん、Ｃさん、Ｄさんの間でＡさんの遺産をどう分けるか話し合った結果、Ｃさんが家を継ぎ、Ｂさんの面倒を見ていく代わりにＡさんの残した財産をすべて相続しようということでまとまりました。
ところが、Ａさんには預貯金や家の他に、借金もありました。Ｄさんとしては自分は財産をもらわないのだから借金も当然Ｃさんが相続すべきだと思っていますし、Ｃさん自身もそう考えているのですが、果たして借金を誰か一人に任せるということはできるのでしょうか？
借金は協議で相続分を決めることは出来ないのです
預貯金や家といった財産は相続人間でどうわけるか決めることができるのですが、借金は相続人間でどうわけるか決めることは出来ず、相続分に応じて各自が相続する借金が決まります（法律の条文には書かれていないのですがそのような判例があります）。
つまり、上の場合だと、ＢさんはＡさんの借金の２分の１を相続。Ｃさん、Ｄさんは４分の１ずつ相続となります。
このような分配になるのはお金を貸した側の立場になってみれば当然とも言えます。借金を相続人間で自由に配分できるとするなら、誰か一人に借金を押しつけ、自己破産させて、預貯金などは守る というようなことも可能になります。このようなことをされたらお金を貸した側としてはたまったものではありませんよね。
ですから、今回のケースの場合、Ｃさんだけが借金を相続するということはできません。ただ、お金を貸した側との話し合いにより、今後は、Ｃさんが払っていき、Ｂさん、Ｄさんには支払を求めない という合意が出来る可能性はありますし、そのような合意をすることが出来なくても、相続人の間でＢさん、Ｄさんが払っていく分は、Ｃさんが負担するという約束をするのはいっこうにかまいません。
というか、Ｂさん、Ｄさんの立場になると、財産をもらえないのに借金だけは相続することになるわけですから、法律的に借金の相続額を決めることはできないにしても、実質誰が負担するのかちゃんと決めておく方が良いでしょう。
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つまり、上の場合だと、ＢさんはＡさんの借金の２分の１を相続。Ｃさん、Ｄさんは４分の１ずつ相続となります。
このような分配になるのはお金を貸した側の立場になってみれば当然とも言えます。借金を相続人間で自由に配分できるとするなら、誰か一人に借金を押しつけ、自己破産させて、預貯金などは守る というようなことも可能になります。このようなことをされたらお金を貸した側としてはたまったものではありませんよね。
ですから、今回のケースの場合、Ｃさんだけが借金を相続するということはできません。ただ、お金を貸した側との話し合いにより、今後は、Ｃさんが払っていき、Ｂさん、Ｄさんには支払を求めない という合意が出来る可能性はありますし、そのような合意をすることが出来なくても、相続人の間でＢさん、Ｄさんが払っていく分は、Ｃさんが負担するという約束をするのはいっこうにかまいません。
というか、Ｂさん、Ｄさんの立場になると、財産をもらえないのに借金だけは相続することになるわけですから、法律的に借金の相続額を決めることはできないにしても、実質誰が負担するのかちゃんと決めておく方が良いでしょう。
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