妊娠と風疹 赤ちゃんの先天性風疹を防ぐために

妊娠中の風疹に要注意

 風疹(三日はしか)に子供の頃なったという方も結構いるのではないでしょうか。私も子供の頃かかってます。一回なると免疫が出来、その後かかることはまずない病気ですが、妊娠初期に風疹に感染してしまうとお腹の赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です

 先天性風疹症候群と言って、妊娠初期(4ヶ月を過ぎる頃には重い障害がでるリスクはだいぶ下がります)にお母さんが感染した場合、お腹の赤ちゃんにも感染し、心臓の奇形、難聴、眼の異常(白内障など) などといった異常をもってしまうことがあります。

ほとんどの妊婦さんは心配ありませんが・・・

 妊娠中の風疹は怖いですが、実際の所妊婦さんの多くは風疹を気にする必要はありません(先天性風疹症候群の報告件数は、1999年から2010年まで平均してみると日本では年に数件です。すでに免疫を持っている人が多いことがその一因であると思います)。

 多くの妊婦さんは、子供の頃に風疹にかかっていたり、予防接種を受けて、風疹の免疫を既に持っているからです。免疫を持っていれば、心配する必要はまずありません。

 でも、子供の頃にかかったかどうかや予防接種を受けたかどうかがはっきりしないというような場合は、できれば妊娠前(妊娠の時期が早いほどリスクは高まるからです)に免役があるかどうか抗体の検査を受けておくとよいでしょうし、一度掛かったとしても再感染の可能性もありますし、予防接種を受けていても免疫が無くなるということもあるようですので、すでに免疫があるだろうと考えられる人も検査を受けておくとより安心できるかもしれないですね。

 妊娠前に免疫がないことがわかった場合は、予防接種を受けておくのが望ましいですね。予防接種後、2,3ヶ月くらいは妊娠を控えるよう指示されると思います。ただ、この期間に妊娠したとしても予防接種が原因で赤ちゃんに障害がでる可能性はとても低いようなので、接種後に妊娠したり、接種するときに実はすでに妊娠していたとしても、過度に心配しないようにしましょう。