不育症の原因や治療法

不育症って知ってますか?

 不妊症という言葉を知っていても、不育症という言葉は知らない人がいるかも知れません。

 不育症というのは、妊娠をしても流産や死産などが続けて起こり、元気な赤ちゃんが生まれてこない状態です。何回続くと不育症というような定義が明確に決められているわけではありませんが、2回流産などが続いた場合は、不育症かもしれないので検査を受けたほうが良いのではないかと思います。

不育症の原因と治療法

 不育症の原因やその治療法としては以下の様なものがあります。
原因不明
 いきなり原因不明というのを書いてしまいましたが、不育症の約6割はその原因がはっきりとはわかりません。

 そもそも妊娠全体で見ると約15%は流産が起こるようです(妊婦の年齢が高くなればその可能性は増します)。そして、その際の原因の殆どは胎児自身の染色体異常によるものでこれは残念ながらどうしようもないことです。

 不育「症」とは言われるものの、実際のところは、両親には何も異常がないにも関わらず、運悪くたまたま流産が続いてしまったというケースが多いはずです。そして、このようなケースでは次こそは健康な赤ちゃんが生まれる可能性が高いはずです。

 また、ストレスによっても流産の危険が高まるようなので、そういっためんでも注意が必要なようです。

子宮異常(奇形)
 子宮の形状が赤ちゃんにとって育ちにくいものである場合、流産が起こりやすくなります。子宮形成術などの手術による療法が考えられますが、子宮異常であっても、手術をしなくても良いケースも多いようですので、必ず手術が必要というわけではありません。

内分泌異常
 ホルモンの異常が不育を引き起こしている場合があります。投薬により治療法があります。

染色体異常
 父母の染色体に異常により流産が起こりやすくなっている場合があります。染色体は先天的なものなので治療できるものではありませんが、健康な赤ちゃんが生まれてくる可能性が0ではありません。多くのケースでは最終的には健康な赤ちゃんに出会えるようです。

抗リン脂質抗体症候群
 自己免疫異常の一種です。アスピリン療法などで治療します。

 など、不育症には様々な原因がありますが、原因不明も含め不育症の多くは適切な対処をすれば、健康な赤ちゃんに恵まれます。