秋葉原で絵を観る書士

 平成16年7月25日から30日まで東京に出かけていました。東京に行っている間も文書を作る必要があったので、プリンタを現地で調達しようと思い、秋葉原まで買いに行きました。


 秋葉原には東京に住んでいるころ何度か行ったことがあり、以前から妙な空気が漂う街だと思っていましたが(なんだかあそこに行くとどっと疲れが出る)、久しぶりに行った秋葉原は妙な空気に拍車がかかっていました。駅前でビラを配るコスプレした人 テレビや雑誌でそういった人がいることは知っていましたが、実際に見るとかなり引きます


 そんな中、絵はがきを配るお姉さんたちを発見。このお姉さんたちが原価数万円の絵を数十万円で売りつけるためにハガキを配っていることは悪徳商法解約を専門にしていますからもちろん知っています。


 せっかく東京に来たのだから接触を試みないわけにはいきません。プリンタを買った後、お姉さんに何も知らないふりをして近づきました。

お姉さん 今、そこで絵の展示をやっているんですけど、見て行きませんか?
私     どこですか?
お姉さん そこの細い建物です。2,3階でやってます。
私     今日は時間がないので
お姉さん すぐ終わりますよ。
私     本当に時間がないんです。それに絵を売ったりするんでしょ?
お姉さん 売ったりしませんよ。見るだけです。

 売ったりしないとのことですが、渡しているハガキには小さく「展示即売会」と書いてるんですけど


 その日は、以前働いていたガソリンスタンドに挨拶に行こうと思っていたので、ハガキはもらわず、そのまま帰りました。


 3日後、私は再び秋葉原にやってきました。前回、話したお姉さんがいないことを確認してから、また何も知らないふりをしてお姉さんの前を通ります。


 そして、声をかけられた後は、何も知らないふりをして、お姉さんの話を聞きます。

お姉さん  今日は5時から配ってるんですけど、今日初めて受け取ってもらえました。
私      そうなんですか(このとき午後6時 ハガキには営業時間は午後5時までとなっているのにご苦労様です)


 そして、中には入り絵を観にいこうとしたときお姉さんから「学生さんですか?」と質問されました。ちょっとあせりつい「ハイ」と答えてしまう私。その瞬間、お姉さんのテンションがガクッと下がりました。(学生はローンを組めない=絵は売れない) 


 中に入ると、受付のところに何人かお姉さんがいます。カウンターの上には名前や住所が書かれたノートが。私も書かされるのかなと思っていると、「学生さんですか?」と聞かれ、「そうです」と答えると、「2,3階にどうぞ」と言われただけで、ノートに書かされることもなく、絵を観にいくことができました。


 実物を観るまでは原価数万円とのことで絵もショボイに違いないと思っていたのですが、実物は結構いい感じでした(結構いい感じ としか表現できない自分の表現力のなさがイヤになりますね)。買ってもいいかなと思う絵もありました。価格が5万円ぐらいならですけど


 予備知識がありますから絵に付けられた数十万〜100万円という価格を見て、バカらしいと思えますが、何も知らない状態だとしたら、その価格に納得してしまうかもしれません(多分何も知らない状態で、勧誘受けたら私は買ってしまうでしょうね)。


 中では絵を前にお姉さんから説明を受けている人が何人かいました。お姉さんから職業のことを聞かれたり(支払能力の確認)、絵は価値が変わらないといった説明を受けていました。


 心の中で何度「ここで売られている絵はヤフオクで5万円も出せば買えるよ!!」と叫んだかわかりません。買取価格が1,2万円程度の絵なのに価値が変わらないなんてホントにムチャクチャですよね。


 ところで私はどのような勧誘を受けたかですが、学生ということにしてしまったせいか、全く相手にしてもらえませんでした。誰にも邪魔されずに絵をゆっくり観られたのはよかったんですけどね。


 みなさんも絵売り業者にはお気をつけ下さい。万が一、後悔している場合は諦める前に一度ご相談ください。

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